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コラム:気象と災害の基礎知識

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気象と災害の基礎知識

気象災害は自然災害のひとつで,雨や風などの気象現象によってもたらされる災害です。
自然災害には,気象災害の他に波浪や河川の氾濫などによる水象災害,地震などの地象 (地面現象) 災害,火山噴火,自然発火性の森林/山林火災などがあります。水象災害や地象災害の一部は気象現象として扱うことがあります。また,近年の都市化によって都市型災害もみられるようになっています。
多くの場合はこれらは複合して生じたり,誘発されて災害の規模が拡大したりします。
個々の災害の規模や持続時間は様々で,大震災のように短時間で広範囲に被害が生じるものもあれば,長雨や豪雪のように比較的限られた地域への長時間の降水によって被害が生じるものもあります。

何となく専門的になってしまいましたが,あまり専門的過ぎるのはこのサイトの目的ではありません。なので,ここでは大雨や強風,地震などの現象に分けて,どんな事が起きるのか,どんな対策があるのかをコラムに綴っていこうと思います。


災害ってなに?


自然災害とは何か

地震・雷・火事・おやじ・・・『おやじ』の語源は『おおやまじ』で,台風を指します. 恐いものの代名詞は総て自然災害です.災害を辞書で引くと,「地震・台風・洪水などによるわざわい」(『新辞林』, 三省堂) とあります。
では,災いとは?
同じように辞書を引くと,「不幸な出来事」 (『新辞林』, 三省堂) と出てきました。何だか方向が違ってきました (^-^; )。

日々の生活から考えると,災害は「人間生活に重大な支障をきたす現象」と言えます。単に「雨の日が続いて嫌だ」というような場合,それは災害と言えません。

自然災害とは,はじめに書いた「地震・台風・洪水などによるわざわい」のことです。つまり,一般に「災害」というと,自然災害をさすことが多いのです。

もっと細かくみれば,水害や土砂災害などに分類できますが,これ以上踏み込むのは専門書に任せましょう (^-^ )。

災害の名前

自然現象によって際立って大きな災害が起きた場合、気象庁からその自然災害に対して名前が付けられます。『伊勢湾台風』や『平成 15 年十勝沖地震』などを聞いたことがあると思います。

気象庁によれば,名前を付けることによって「共通の名称を使用して,過去に発生した大規模な災害における経験や貴重な教訓を後世代に伝承するとともに,防災関係機関等が災害発生後の応急,復旧活動を円滑に実施することが期待される」とあります。

気象庁によって名前が付けられる自然現象は,台風,豪雨,豪雪,(火山) 噴火,地震などですが,低気圧に名前が付けられた例もあります。また,気象庁が名付けなくても,『りんご台風 (平成 3 年台風 19 号)』のように,特定の地域で通用する名前 (通称) が付けられることがありますし,地震そのものより被害を重視して,「平成 7 年兵庫県南部地震」=「阪神・淡路大震災」のように,テレビや新聞で名付けられる名称もあります。

名前を付ける行為自体は重要ではありませんが,最近は報道機関などが我先にと名前を付けるために,気象庁との間で「せめぎ合い」が起こる様相も... いずれにしても,一般人が混乱するような事にならないよう,双方とも気をつけて欲しいものですね (^-^; )。


参考:顕著な災害を起こした自然現象の命名についての考え方 (気象庁)

関連リンク

気象庁
内閣府 防災情報ページ
国土交通省 防災情報提供センター

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